オリックス・リビング売却 大和証券グループ本社へ

 有料老人ホーム「グッドタイム リビング」を主力に首都圏・関西で32棟・2726室を運営するオリックス・リビング(東京都港区)を、大手証券会社の大和証券グループ本社(同千代田区)が買収する。業界では昨年9月、グループホーム最大手のメディカル・ケア・サービス(MCS)を学研HDが買収するなど、大手・準大手クラスのM&Aが依然活発だ。

 


 2019年度上期中をめどに株式を保有するオリックス不動産、及びハンディネットワークインターナショナルの持ち分すべてを取得する。森川悦明社長は留任し、執行体制も継続する。株式取得が完了しだい、商号変更や大和証券グループからの役員派遣などを検討する。
 オリックス・リビングはプロ野球チーム「オリックス」が冠に付く知名度の高さ、またICT機器や介護ロボットを積極的に採用する取組みで知られている。

 


 売却の噂は以前からあった。大手介護会社や投資会社の間では昨年のMCS、ファンドからファンドに渡ったHITOWAなどに次ぐ大型案件として注目されていた。しかし、自社所有の物件が多く「売却額が大きい」(投資会社)、また運営施設の多くは介護付きではなく住宅型であったことから、買収に二の足を踏むところが多かったと言われていた。そんな中、25日に発表された買収先が、大手証券会社であったことに驚きの声があがっている。

 

 

リートで所有も視野
 大和証券グループは、14年に日本初のヘルスケア施設特化型リートを組成し、昨年には同分野への投資業務を手掛ける大和ACAヘルスケアを子会社化。ヘルスケア関連投資には積極的な姿勢を見せていたが、「介護会社を傘下に入れるとは思わなかった」(先述の投資会社)

 


 大和証券グループは18年度からスタートした新中期経営計画で、証券ビジネスを中核に周辺ビジネスの拡大を進めると表明していた。営業店舗には高齢者の資産運用の相談などを受ける専門コンサルタントを配置。相続と合わせて老人ホームへの入居相談件数も増えていたという。預かり資産のある口座数は33万を超えるといい、高齢者が保有する口座割合も相当数あるとみられる。自社で有料老人ホームを抱えることで既存顧客へのサービスラインナップを増やす。

 


 グループでヘルスケアリートを運用する大和リアル・エステート・アセット・マネジメントの山内章会長は、「デューデリ次第でリートへの組み入れも検討する」と述べた。

 

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